公益社団法人空気調和・衛生工学会 住宅設備委員会

住宅設備のBIM活用検討小委員会

委員会成果報告書　住宅設備のＢＩＭ活用検討

第3章　住宅設備でのBIM活用ガイドラインのあり方

• 3.3　仕様書
  • ガイドラインを実際の設計現場や業務システムの構築で活用するには、仕様書によって具体的な方法論や項目を示す必要がある。従って、本ガイドラインの付属資料として、住宅及び関連施設の設備設計や主な仕様書をガイドラインver.α1として提供可能な項目の概要を提示する。
    
  • 3.3.1　BIMオブジェクトのクラス設計
    • 本BIMガイドラインにおいて仕様書は、具体的なデータ構造を書式化するためには必須のものであるが、今回は次年度の小委員会でガイドラインver.α1として策定する計画のために、取り扱う住宅設備におけるオブジェクト区分をツリー構造で示す。
    • • 図3.6　 BIM業務におけるクラス構造の概要
        
  • （1）BIM_ designクラス
    • BIM_ designクラスは、住宅設備設計に直接関わる系統オブジェクト区分、資機材オブジェクト区分、資機材オブジェクトに対する仕様項目、単位項目におけるクラス構造をオブジェクト指向の考え方によってツリー構造をもってコード体系を示す。
  • （2）BIM_ materialクラス
    • BIM_ materialクラスは、設備設計においては同じ系統における配管やダクトにおいても様々な材質が使用される。本ガイドラインver.αにおいては、現在、住宅設備に使用される材料を分類して、コード体系を示す。
  • （3）BIM_ spaceクラス
    • BIM_ spaceクラスは、設計の基点となる位置要素、建物の敷地、区分、部屋などの水平要素、階や床・天井などの垂直要素、部屋要素、ゾーニング要素、法的区画要素を示すが、本来、建築分野で決まる。本ガイドラインver.αでは、建築住宅設備及び関連施設に関わる主な要素を示す。
  • （4）BIM_ managementクラス
    • BIM_ managementクラススは、業務監理におけるオブジェクト示す。構成クラスとして業務に参画するメンバーを示すBIM_menberクラス、業務プロセスにおける各工程を示すBIM_ processクラスを含むが、本ガイドラインver.αの対象外とする。
  • （5）BIM_ Constructionクラス
    • BIM_ Construction クラスは、施工監理における各要素、工程を示すが、本ガイドラインver.αの対象外とする。
  • （6）BIM_ maintenanceクラス
    • BIM_ maintenanceクラスは、維持管理における各要素、工程を示すが、ガイドラインver.αの対象外とする。
  • （7）BIM_ assessmentクラス
    • BIM_ assessmentクラスは、建築設備を評価するクラスであるが、サブクラスとして見積、ライフサイクルコストを対象とするBIM_cost クラス、室内環境評価、省エネルギー評価を行うBIM_ environmentクラス、設備の利便性を評価するBIM_ usabilityクラスが有るが、ガイドラインver.αの対象外とする。